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Y’s ART PROJECT ─ WOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomy

Y’s ART PROJECT ─ WOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomy

フォトグラファー桐島ローランド氏と共に、Y’sが持つ一貫した女性像を表現するアートプロジェクト「WOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomy」。2019年4月にスタートが発表され、複数年に渡り撮影されてきたアートプロジェクトのフォトワーク、50名の被写体を捉えた全43作品が完成し、2022年2月28日に、全ての作品をオンラインに公開いたしました。

WOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomy

桐島ローランド氏がクリエイティブディレクターとして創作の指揮をとり、プロジェクトに賛同する女性たちを被写体に迎え、3年に渡り作品制作が手掛けられてきた「WOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomy」。

2013年に同じくY’sと桐島氏が共に行った「Women on the Move」を継承するアートプロジェクトとして、2019年にローンチした「WOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomy」は、桐島ローランド氏とY’sの創造的な交流により生まれました。

本年で創設から50周年を迎えたY’sは、1972年に山本耀司により創設されました。時代と交差した、女性服の創作による「女性の活躍」や「女性の社会進出」を支える、<女性のため>の服づくり。

Y’sが設立時に掲げた「男性の服を女性が着る」というコンセプトは、かたちだけではなく、その背景にある哲学が非常に高いデザイン性で表現された強い一つの顕れです。

それは現在もY’sの根幹にあり、移り変わる時代と共に多様に変化しながら強くしなやかに生きる女性のための服をつくり続けています。

桐島氏がフォトワークを創作したWOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomyは、Y’sの背景にあるアイデンティティーともいえる哲学をアートビジュアルとして表現する一翼を担いました。

プロジェクトのタイトルにあるAutonomy / Heteronomyには、桐島氏の想いが反映されています。

DISCOVER MORE – PROJECT STORY

ARTWORKS

どのような形でも、意志を持ち、しなやかに存在する凛とした女性。それを、自身を持って表現する女性たち。

それぞれ被写体からインスピレーションを得て導かれた「ワード」をモチーフに、作品上で表現されるそれぞれの在り方。

彼女たちが映し出されたフォトワークは、桐島ローランド氏が世界中の地で撮影してきた様々なランドスケープがそれぞれの背景に選ばれ、桐島氏と親交の深いアートディレクターのロザンヌ・カン・ヨバノブスキ氏によるユニークなアートワークが乗せられ、幾度もの創造的な対話を経て、1枚の写真表現となっていきました。

背景となった様々な場所や国の風景は、アートワークが施されることにより、作品上でほかにない「唯一の場所」になり、被写体となった女性たちの固有の立ち方をそれぞれ表しているようです。


美しい動きで、「Voice(声)」を表現しているのかもしれない、ダンサー・アオイヤマダ。何者になるのかという決意として、「Will(意思)」を持ち、それぞれモデルという職業を選び歩んでいる、エモン美由貴、菜央花、エモン久瑠美。原点であるネイルアートを軸に「Art(芸術)」プロジェクトを創作する、アーティスト/ネイルアーティスト・Hana4。双子という関係性の上で、互いに「INSPIRE(触発する)」し、どこか同じ感覚で想いを共有しているような、共にモデルの姉妹・小田寛子、小田貴子


マントを翻し登場するスーパーヒーローのようにキュートで魅力的、彼女の中に「Power(力)」を持つ、モデル/女優の高橋ユウ。力強く佇み、どのような状況にも打ち勝つ力強さと「希望(Hope)」を示しているようなモデル/アーティストの西内まりや。精神的な啓発の象徴である稲妻、「NERVE(精神的な力)」の象徴、が描かれ、作品の中に自然に佇む女優の板谷由夏。人の心を動かす─明快な「Desire(望み)」を持ち、豊かに表現をつくる、女優の堀田真由


彼女の意欲が現在の彼女を「Drive(駆動)」する、将来見たいと話した夜明けの女神を意味するオーロラのニュアンスが作品表現に取り入れられた女優/モデルの久間田 琳加。彼女自身や、表現するものに在る多くの題目が「SPIRIT(魂・精神)」という言葉にあるような、画家・内田すずめ。多種の「CULTURE(文化)」が混在するポスターの横に、削ぎ落とされて佇む、女優/モデルの立花恵理。「情熱(PASSION)」を持ち、また「情熱(PASSION)」が彼女を動かす、モデルの藤井美希


変容により「注がれる光(Illuminate)」が、より強い自己と表現に向かう、女優/モデル・泉はる。精神性を表す数字「9」がキーワードに選ばれ、作品にその佇まいが反射する、女優/モデルの三吉彩花。明解なゴールを持ち、常識的な価値観から女性を解放し「Freedom(自由)」をもたらす、BLAST CEOの石井リナ。未来への祈りや希望、在るべき姿へ向かわせる「Faith(信念)」と重なる、アーティスト・編集者のharu.


白鳥のように─弛まぬ努力と美しいパフォーマンス、周りの世界が彼女を「Listen(聞く)」、ロックヴァイオリニスト/五弦ヴァイオリニストのAyasa。他者の優しさに感銘を受け、自身も人に寄り添う、全てに対する「Kindness(慈愛)」が表現に力を与える女優・松本穂香。強いインスピレーション、女性の固定観念の壁を打ち破る賛歌に変えられた「GRRRLISM」、ラッパー・あっこゴリラ。「all the women. in me. are tired.(すべての、女性は、誰もが、みな、疲れている、そう、思う。)」というステイトメントを掲げ、アジア人として、女性としてどう生きるかという戦略と具体例を探求した、キュレーター・ジャスミン・ワヒと、THE CLUBマネージングディレクターの山下有佳子


自身の力で「夢(Dream)」を実現する、女優/モデルの小貫莉奈。成功と作るのダブルミーニング、ある種の言葉遊びで「MADE」が配された、バーチャルモデル・imma。「真夏の夜の夢」の台詞から「Fierce(獰猛)」が引用された劇作家/俳優の山田由梨。画家エドゥアール・マネが好きで、自分自身で未来を「Create(創造)」することを選ぶ、アイドル・和田彩花


彼女の人生に影響を与えたという「Mother(母)」に神聖なイメージを重ねた、モデル・浅川ありあ(ありあ・ポーキー)。「Pioneer(先駆)」精神で臆することなく進む、モデル/アーティストの酒井いぶき。匿名性のある容姿に国籍・人種などボーダーを無効化するような外見に自らをスライドさせ、自身を「Change(変容)」の媒介とする、モデル/アーティストのシャラ・ラジマ。何者かわからない謎のような存在として、個としての「NARRATIVE(物語)」を生み出す映像作家/アーティストのUMMMI.


彼女の表現する音楽に準えた「Dystopia」のワードと、将来の人工知能を象徴するように、歪められた二進法を使ったDNA二重螺旋のイラストレーションで表現された、電子音楽家/DJのSakura Tsuruta。「Wisdom(叡智)」を持ち、古来の芸術を現代に置き換え表現する、モザイクアーティスト・永井友紀子。海中で「Breathe(呼吸)」し、海の中を自由に泳ぐように表現をする、ファッションモデル・イシヅカユウ。自分たち、そして自分たちを取り巻くものを「愛する(LOVE)」、YouTuberのわがしChannel(みたらし加奈・Miki)


自身を「見つけ(Found)」、強い意志で作品を描く、画家・朝倉優佳。「I WANT TO BE THE WIND」、風のように自らを自身の精神で様々な場所へ連れて行く、書道家・万美。揺らぎのある世界の中で、何事にも「囚われず(Boundless)」、自由な精神と豊かな心を持ちたいと願う、女優/監督/プロデューサーの杉野希妃。独創的あるいはイノセント、率直を意味するフランス語のingénuに由来する「Ingenue」というワードで表現されるYohji Yamamoto Atelier Assistant・Yuka Kimura


自ら先導する母娘それぞれの「旅(Journey)」は、他と共鳴しながら、女性に力を与える、シンガー / ソングライターのSARINAと、アーティスト / フィットネスコーチのMARIZA。「Legacy(遺産)」や古来の芸術に見識を深める、モデルのJoi。恐れることなく、自身に忠実に、真実を生きる「Living Ture」、バスケットボール選手・馬瓜ステファニーと、馬瓜エブリン。自らの手で日常を非日常的にするために挑戦(Challenge)し続ける、女優・坂東希


「Instigater(行動を起こす人)」、自分の足で立ち、自分にしかできない表現をする、アーティスト・佐藤晴美。変わりゆくものには身を任せ、本質的な「Happiness(幸福)」を見て、緩やかに強く立つ、女優・池田エライザ。60年代から70年代にかけてフェミニズム第二波の活動家によって熱心に語られてきた有名なスローガン「The personal is political」を背景画に、現代社会における自由とは何か、自らの生き方で提示し、今なお私たちを強く勇気づけ、奮い立たせてくれる作家・桐島洋子

目に見える強さだけではない、個々の原則で、軽やかに、あるいは柔らかく、面白く、または謎めいて、冷静に、様々なスタンスで、いまここに在る、それぞれの強さ。

その人そのものから表現が導かれ、作品に立ち現れたしなやかで力強い像。

桐島ローランド氏が本アートプロジェクトで提示した「現代社会における自由とは何か」という問いは、「女性とは何か」という問いかけと同意義です。

その問いに対する答えを、Y’sは「服」というかたちで、50年に渡り表現し、「彼女たち」に手渡しています。

アートプロジェクトに賛同し、創作の一部になるべく、快く参加してくださった彼女たちに、そして、すべての女性たちに敬意を表し、Y’sはこれからも「女性の服」をクリエイションします。

ART PROJECT – WOMEN’S EMPOWERMENT Autonomy / Heteronomy

All Photography/Creative Direction by Rowland Kirishima

Background Wall Artwork by Rosanne Kang Jovanovski

Retouched by Taichi Imai, Shinji Uezumi
CG by CyberHuman Productions. Inc,
Associated by ROOK, Inc.

ALL WORKS
Courtesy of Y’s/YOHJI YAMAMOTO Inc.

Y’s